手間はかかっても、自然をなるべく残す製造工程
ブッチでは、製造工程にもこだわっています。一定期間以上保存することが想定される製品であり、バクテリア等の混入、繁殖を防ぐためにも、完全に生のままではなく、一定の加熱が必要になるのは避けられません。その過程において、可能な限り自然な栄養成分を失わないように心がけています。ブッチでは、そのために100度未満の温度で15分以内に全体を加熱すること、そして冷蔵保存することによって、製品の安全性を確保しています。この低温殺菌はタンパク質やカルシウム、各種のミネラルだけでなく、風味をも損なわない加工法です。牛乳の場合でも、一般的に低温殺菌の方が、製造者側での手間はかかります。ですが、牛乳本来の美味しさを味わえると言われていて、消費者にも支持されています。
ドライフードは、多くの場合、摂氏200度を超す高温の温風加熱処理などによって、そのロングライフを実現しています。しかし、それだけの高温での処理が行なわれると、自然な栄養成分はどうしても損なわれることとなり、さらに風味も失われることとなります。犬や猫、とくに犬は嗅覚の動物と呼ばれるほど匂い、風味に敏感です。高温での処理を行うと、短時間で済むため、製造効率は良くなりますが、栄養成分が損なわれるだけではなく匂い、風味まで失われます。そのため一般的なドライフードでは、栄養素の補完のために精製物の配合と、食欲をそそるフードにするため、製品の最終工程における脂肪や香料等の吹きつけがどうしても行なわれる傾向にあります。
ブッチでは、自然な栄養素を極力失わないようにすることで犬や猫の消化器系に余計な負担をかけないことを念頭に置いています。負担=ストレスであり、それを軽減することによって、犬や猫にとっては、より健康的な生活を送るためのサポートとなるのです。
最も負担の少ない水分量
さらに、ブッチでは、フードに含まれる水分量もより自然な状態に近づけることで、消化器系、そして歯や歯ぐきへの負担が少なくなるという事にもこだわっています。犬を雑食性と定義するとしても、その腸の体長比はヒトの半分であり、先祖であるオオカミの1.5倍ほどにしかなっていません。これを別な視点で見れば、犬はヒトに比べ、より肉食に向いた動物であるということが理解できます。その腸の長さから考えれば、消化器系への負担を軽減すること、すなわち消化という体内での化学変化は、より肉食に傾いた水分量の確保が重要なこととなります。そして、その水分量の目安は70%強であると言われています。
ドライフードの水分含有量は約10%です。そのパッケージには、表現方法はさまざまですが、必ずと言っていいほど「たっぷりの水」と共に与えることとか「常に新鮮な水があること」との記載がされています。しかし、ブッチは、この点に着目し、フード自体の含有水分量が食肉のそれに近い約70%になるように調整しています。